傾いた木に学ぶ「折れない経営」とは?
皆さんの近所に傾いた樹木はありませんか?
もう何十年もあんな感じなのに、未だに折れないの不思議…。

一方で、決して羽振りが良いように見えないけど、長年にわたって経営し続けている会社や個人事業主が存在します。
私は(どういう訳か)その2つを重ねて見てしまい、もしかしたら抽象レベルで共通点があるのではないかと考えました。
今回は、傾いた木がなぜ折れないのかを解説し、それを経営に役立てるにはどうしたら良いかを考察します。
傾いた木が折れない理由を調べた

樹木は複雑に枝を伸ばして光合成の効率を上げようとするのですが、風向きや地面の傾斜などの影響で歪に傾いてしまうことがあります。
それでも木がポキっと折れないのは、あて材と応力集中対策が施されているからだとされています。
あて材

荷重に対応して局所的に幹や枝を太らせることによって、体の傾きを修正しようとするもの。広葉樹の場合「引張あて材」といって、傾きの逆側から繊維の多い材で引っ張り上げる形、針葉樹の場合「圧縮あて材」といって、傾きの下から密度の高い材で押し上げる形で自分の体を支えています。
https://buna.info/article/3668/
これは、人間の上腕二頭筋と似たような働きをしています。
人が腕を広げて力こぶを作ると、肘から先が上がりますよね。
原理はそれと同じで、枝の上の部分の密度を上げることによって、枝を引っ張り上げているのです。
こうすることで、枝が真横に伸びても折れることがないのです。
応力集中対策

たとえば、図のように円柱状の形で垂直に木が立っていて、風などで横から力がかかった場合、地面と幹で直角の角になっている部分(赤い丸)に力が集まって、そこから折れやすくなってしまいます。
https://buna.info/article/3668/
これは応力集中という現象で、板チョコを曲げると溝のところで割れることをイメージしてもらうとわかりやすいです。
この角を鈍くすることで力が集まりづらくなり弱点が無くなります。
いくら木の幹が上部でも、とくに根本部分は風や自重によって鋭角な箇所に負担がかかっていしまいます。
何年もその状態が続くと、そこだけ集中的に負荷がかかり、やがて亀裂が入ります。
そうならないように角度を丸めることによって負担が分散され、丈夫になるのです。
どうやって経営に当てはめる?

以上、2つの樹木が折れない対策を確認しましたが、これをどうやって経営に当てはめるのかが問題です。
私は、あて材はコアサービスとそれに付帯させるオプションの比率の参考になるのではと考えました。
また、応力集中対策に関しては企業や個人事業主が持つべき事業数を示唆していると思います。
あて材はコアサービスとオプションの比率を示唆してる?

例えば1つのサービスがあったとして、それを標準のコアサービスとします。
それに対して、さらに料金を払って追加でサービスを受けられることもありますが、それをオプションとします。
この二つの関係を、それぞれコアがあて材、オプションが柔らかい部分とした場合、少なくとも、コアが多め、オプションが少なめとなって、その反対はないと考えられます。
投資の世界では、コア・サテライト戦略という投資手法があり、7~9割で安全資産、1~3割をリスク資産に割り振るというものです。
この比率も参考にすると、コアサービスを100万円とすると、20万円までがオプション、または保守運用費としてクライアントに提案できるという目安になるのではないでしょうか。
応力集中対策は収入源の数の指標になる?
応力集中対策とは、1箇所に負荷が集中することの対応策ですが、これはそのまま経営のリスク分散として当てはめることができます。
この場合のリスク分散とは、1つの事業やプロジェクトに全振りするのではなく、3〜4の収入源を同時並行で行うべきということです。
例えば、webエンジニアの場合は、web制作だけでなく、保守運用、webマーケティング、コンサルティング、スクールの講師などですね。
ちなみに、樹木の応力集中対策として角も丸まった部分には、ちょうど3つの2等辺三角形が当てはまるものが多いそうです。

この角を無くす形は根元部分だけでなく木の他の部分でも見られる形で、自分の弱点となる角を削った「最適化された形」です。
https://buna.info/article/3668/
こんなふうに、よくよく見てみると木は計算して自分の体を作っているということが観察できます。
1つの事業が失敗しても、3~4の事業があればカバーできる。
むしろ5つ6つと収入源を増やそうとするのは、余計なリソースを割くことになるという暗示ではないでしょうか。
まとめ
以上、傾いた木がなぜ折れないのかを解説し、それをどうしたら経営に役立てられるかを考察しました。
あて材と言い応力集中対策といい、数字や比率を目を凝らして見てみると、経営や投資戦略に似ている部分がちょいちょいあって面白いですね。
